【お勧め本】誰がアパレルを殺すのか

誰がアパレルを殺すのか昨今「アパレル不況」という言葉をよく聞きます。「90年代に比べてアパレル業界全体の売上が2/3以下に減少」「歴史ある有名デパート閉鎖」…アパレル関連のニュースで聞こえてくる話はネガティブなものばかりです。中でも以下に貼ったリンクのニュースを見た時にはびっくりしました。ネット上でも少し話題になったので、ご存知の方もいると思うのですが、「男女1600人を対象にしたファッションに関する調査の結果、洋服に1か月あたり使う金額では、3000円未満が27.7%で最多となった」というニュース記事です:

 

 

「3000円以下」の回答が一番多いとは、個人的なかなり衝撃でした!!僕はブランド志向ではないですが、ほどほどに洋服にお金を使っている方だと思いますし、ぼくの友達や知り合いを見渡しても皆結構お金をかけているように感じます。少なくとも月3000円以下の人は周りにはあまりいない気がします。世代的には「ミレニアル世代」にぎりぎり含まれるとは思うのですが…。人によるのでしょうけどね。というか、10000円以下しか使わない人が(使わない4.6%を含めると)、約80%!!みんな使わなすぎ&女性もあまり使わないのですね…。そーいえば何年か前から女の人向けのブログやネット記事で「プチプラ」という言葉をよく見るようになりましたね。「ミレニアル世代」や「プチプラ」の意味が分からない人はググってみてください(笑)。

今回紹介する「誰がアパレルを殺すのか」なのですが、そんな下降気味のアパレル業界の不調の原因や背景を取材・分析している本です。大手アパレル企業「ワールド」や「三陽商会」などを例に出し、実際のデータを基に、どのように消費者に見放されていったかをとても分かりやすく説明してくれています。もっと具体的に言えば「どのように過去に業績を伸ばし、会社が伸ばしていったか → 伸びていく中でどのように会社内文化や製造システムが生まれていったか → 現在、なぜ顧客・売上を失っているか」を時系列に分かりやすく説明されています。これは企業レベルだけでなく、バブルを含む経済・社会レベルでも分析されており、この本を読むと、アパレル業界の歴史や流れを大まかに掴めます。

本の中で詳しく説明されていますので、ここでは詳細に書きませんが、簡単に言うと「アパレル業界に残る悪しきシステムや常識が、消費者離れに繋がっている」という事が昨今のアパレ不況の大きな要因の1つとなっていると分析しています。その時代時代によって必要とされる事=需要は変わってきているはずなのに、アパレル業界には時代に合わないシステムや常識がまだ残っていると。

これはアパレル業界だけでなく、全ての業界に言える事なので、とても心に響きました。時代と共に需要が変わるのは必然ですし、変化する需要に合わせて供給が変わるべきなのは当たり前の話です。しかし現実は日本には古き悪しき習慣が残っていることが多いのも事実だと思います。それはビジネスレベルだけでなく、普段の生活レベルで感じる事もよくあります。今度個人的に「ここが変だよ、日本人」をまとめてみたいと思います(笑)。

この本にはアパレル不況とされる現在でも、独自の価値観や時代に合わせたサービスで業績を伸ばしている企業も紹介・分析されています。「インターネットショッピングの高い普及率や今後の伸びしろ」「シェア文化の浸透」などにより、現在では「アパレル=実店舗で新品を販売という方法」だけではなく、色々な方法が生まれ人気が出ています。ZOZOTOWNやメルカリ、BASEなど10年前には存在していなかった/もしくは誰も知らなかった企業のサービスを今では皆普通に使っていますもんね!

僕個人もオンラインショップで買い物をする機会が圧倒的に増えています。AMAZONで月額400円のプライム会員に登録しておくと、多くの商品が翌日(早ければ当日)に注文した商品が届きますし、他の多くのオンラインショップも東京在住ですと注文から2~3日で商品が届き、NOストレスです。またオンライン販売がメインのショップは、場所代や人件費を抑える事が出来るので、実店舗での販売をメインにしているショップより価格でのアドバンテージ(=安価での販売)を持つショップが多いです。今でもその流れはきていますが、「実店舗で商品をチェック・試着する=モデルルーム化 → オンラインで安価で購入する」という流れがメインになってくるのは、このままでは必然かと思います。

高齢化社会という事もあり、まだ現在の日本ではオンラインショップで買うお客様よりも店舗に来訪して商品を購入という方が多いと思います。例えばミセス対象の商品を販売するブティックなどはオンラインショップを持たずに実店舗での販売だけで運営しているところも多く、そのいくつかは衰えぬ人気で繁盛しています。しかしながら、今のデジタルネイティブ世代がミセスという年代になる時はどうなるのでしょう。何年後かにはネットから商品を購入する割合が実店舗からの商品を購入する割合を超しているかもしれませんね。

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